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事業承継について

2020.03.24 > 新着情報

中小企業庁の調査によりますと、今後10年の間に、70歳(平均引退年齢)を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人となり、うち約半数の127万は後継者未定です。これは、日本企業全体の3分の1にあたります。
 現状を放置すると、中小企業廃業の急増により、2025年頃までの10年間累計で約650万円の雇用、約22兆円のGDPが失われる可能性があります。
 全国各地の産地において後継者不在による倒産廃業が進展する中、産地における倒産・廃業の理由(複数回答)として最も多かったのは「国内需要低迷による業況の悪化」で70.6%、次いで「後継者不在」が65.4%となっています。

 こうした調査からも、事業承継が喫緊の課題であることがわかります。
 実際、中小企業庁は「事業承継ガイドライン」、「経営者のための事業承継マニュアル」を策定し、H.Pで公開しています。
 しかし、現状は、後継者の確保や中小企業の経営自体が困難であったりして、事業承継対策が遅れているのが実態です。
「事業承継ガイドライン」では、次のような順番で全部で96ページに及ぶ説明がなされています。
Ⅰ.事業承継の重要性
Ⅱ.事業承継に向けた準備の進め方
Ⅲ.事業承継の類型ごとの課題と対応策
Ⅳ.事業承継の円滑化に資する手法
Ⅴ.個人事業主の事業承継
Ⅵ.中小企業の事業承継をサポートする仕組み
 
Ⅱ.には、事業承継に向けた5つのステップが記載されています。
それは、
①事業承継に向けた準備の必要性の認識
②経営状況・経営課題等の把握(見える化)
③事業承継に向けた経営改善(磨き上げ)
④事業承継計画策定・マッチング実施
⑤事業承継の実行・M&A等の実行
です。
そして、ポスト事業承継(成長・発展)の段階へ進みます。

 事業承継の類型には、
①親族間承継
②従業員承継
③第3者承継(M&A)
があります。
 次回から、各類型ごとに説明させていただきます。